わたしが1番大好きな小説を紹介させてください。
有川さんのデビュー作の「塩の街」です。
何回読んでも泣きます(笑)物語も登場人物も大好きなのです。
あらすじ

ある日突然世界は変わってしまった。真奈が気づいたときには、塩は着々と街と人々を支配していた。塩害の世界の中で出会った真奈と秋庭。そんなところに声がかかった、「世界とか、救ってみたくない?」という言葉。
女子高生と自衛官。絶対に交わることのなかった2人が交わってしまった世界の物語。
主な登場人物
- 小笠原真奈
可愛らしい女子高生。塩害で両親を失くす。塩害のあと秋庭に助けられたことをきっかけに秋庭の家に住むことになる。
- 秋庭
元航空自衛隊二等空尉。航空戦協会三連覇の実勢を持つ。真奈曰く引き出しが多い。照れると怒る。
- 入江
陸上自衛隊・立川駐屯地の駐屯地司令で、秋庭の高校の同級生。かなり頭がキレる天才。
海を目指す青年遼一との出会い
秋庭の家にお世話になっている真奈は、買い物の帰り道に今にも倒れそうな遼一と出会う。重たいリュックを背負って遥か彼方から歩いてきて何も食べていない彼を、ひとまず家に連れて帰る真奈。
遼一は海を目指して歩いてきたという。生き急ぐ彼を海まで連れて行く真奈と秋庭。
その1章の終わりがもう切なくて。流れも結末もわかっているのにいつも涙…。
「泣かなくていいんだよ、真奈ちゃんは。俺たちこんな結末だったけど君が思ってるほど悲しくないから」
「関係ないのに泣いてごめんなさい」
「世界とか、救ってみたくない?」
突然秋庭の家に訪れたのは、秋庭の高校の同級生の入江。そして秋庭を大規模テロ、すなわち世界を救うことを誘う。
ここからまた物語の運命が変わっていく。
こんなことでもなきゃどうにもなんなかった二人がいたっていいじゃない。
塩害をきっかけに結婚した自衛官カップルの由美と正。
塩害で何もかもが変わってしまい、たくさんのものが奪われてしまった世界。
そんな世界になってしまったからこそ、結婚できたのかもしれない二人。
塩害なんて起こらない方がよかったはず。でも起こらなかったら結婚してなかったかもしれない。そう考えると何が正しいのかわからなくなってくるような。
秋庭は世界を救えるのかというの是非本編でご確認くださいませ。
それぞれの視点で書かれた、塩害のあとの世界
文庫本の本編の後に収録されている短編集も絶対絶対読んで欲しいところ。
- 「旅のはじまり」
西に向かう秋庭と真奈がヒッチハイクで出会ったノブオとの物語。
- 「世界が変わる前と後」
自衛官の野坂と由美の塩害の起こる前と後の話
- 「浅き夢みし」
入江は塩害のあと、とあるお嬢様と執事に拉致されていた
- 「旅の終わり」
旅のはじまりよりもさらに年月が経ったあとの真奈と秋庭
もうどれもほんとおすすめです!!!
いっつも読むたびに、あ~~!っと悶えてます(笑)
有川さんにはまるきっかけとなった1作です。ぜひ読んだら感想聞かせてくださいね!